今日のトイレ本

ダイとさくら

作者/ウォルター・M・ミラー・ジュニア
20世紀に勃発した全世界を巻き込む核戦争により荒廃した地球。
残された僅かな人々は、文明に恐怖し、過去の知識を捨て去り、
中世以前の生活に戻った。
キリスト教会のある一派だけが、瓦礫の中から「大記録」を
掘り出し、保存と復元に努めていた。
再びかつての文明レヴェル(再び核兵器保有する)に達する
3781年まで、「文明の砦」である修道院で、物語は暗く、地味に
進行するのだが、これが意外と面白い。

一生懸命な人を笑う風潮は私もイカンと思うのだが、一生懸命に
なればなるほど、どこかしら滑稽さを含んでしまう、それが人間
というものなのだ、という解説の言葉に、なるほどと膝を打った
ものである。