今日のニュース

−伝統産業の高岡銅器業界に新たな市場を開こうと、銅器の美術
品やエクステリア商品と、ロボットの電子機能を組み合わせた開発
が進められている。打ち出の小づちを振る大黒天像や、防犯セン
サーのついた行灯(あんどん)などが試作品として生まれており、6、
7日に東京で開かれる「東京ビジネス・サミット2004」に出品される。

ロボットと銅器製品を結びつける発想で商品開発に挑んでいるの
は、高岡市内免の東製作所。本業は仏具メーカーだが、3年前に
高さ60センチの大黒天にからくりロボットを内蔵した商品づくりに
着手した。大黒天は、打ち出の小づちを振る動作とともに童謡を
メドレーで歌う。銅像日展作家米納宗宏氏が手掛けた。−


私的に大ヒットのニュース。
仏具メーカーがロボット! 素晴らしい、素晴らしすぎる発想だ。
日本経済は成熟期を迎え、もはや同じことををしていたら先細り
する一方という危機感は規模の大小に関係なく、すべての経営者
が抱いているであろう(仏具業界がどうであるのか、詳しくは知ら
ぬが、おそらく成長産業では無いと思う)。
そこで、経営コンサルタントとか地元商工会が後援するセミナー
に出たりすると、大体次のような切り口から話が始まる。
 「先ず自社の強みを考えましょう」
つまり、業界が衰退しているからといって闇雲に異業種参入しても
逆効果、それよりは現在ある資本とノウハウを見直し、それを
出発点に考えましょう、となるわけだ。
仏具メーカーであれば、仏壇、位牌、骨壷などがあるが、ちょっと
他への転用は(私などの想像力では)難しい。そうだ、銅像は?
最近はフィギュアブームとかで美少女等身大人形が6,800万円で
売れたそうだ、ウンこれならイケル!
しかしただの人形じゃ芸が無いし、美少女はちょっとなあ。
そうだロボットだ!それもただのロボットじゃない、「歌う大黒天」
だっ!
・・・とまあ脳内でこんなストーリーを作ってみた。
考えてみれば自動車メーカーや家電メーカーがロボットを作る
のは、逆に不自然なことで、もともと「人型」を手がけた仏具屋さん
が今まで作らなかったのが不思議、なわけないか(笑)。
残念ながら、この大黒天様ロボットの写真を見つけることはでき
なかった。
参考までに、こちらは木造の大黒天様
http://www.butsuzou.com/jiten/daikoku.html

しかし、(野暮を承知であえてツッこませてもらうが)大黒天様が
木槌を振って童謡を歌うロボットって、どういうニーズがあるんだ
ろうか・・・。